
肩こり
更新日時:2025/03/04
肩こりとは
「肩こり」とは、病名ではなく、「頭痛」や「腹痛」などと同じように、何らかの病気で起こってくる症状の名前です。このため、明確な定義はありませんが、首の後ろから肩や肩甲骨付近の筋肉が緊張して硬くなることで生じる肩の不快感や違和感、鈍い痛みのことを指します。
いわゆる一般に言われる「肩こり」は、姿勢不良や運動不足、過労やストレス、加齢性の変化によって、筋肉が過剰に緊張して起こる痛みが原因です。
それ以外の原因として、頚椎や肩関節疾患、顎関節症などの歯科疾患、更年期障害など多岐にわたります。
肩こりの症状
☑ 首から肩にかけて疲労感や痛みがある
☑ 長時間のデスクワークや運転で症状が強くなる
☑ 頭痛・めまいを感じることもある
☑ 目の疲れ
☑ 手のしびれ
肩こりの原因
肩こりには、何らかの病気により引き起こされるもののほかに、原因がはっきりとはわからないものがあります。実際には原因がわからないもののほうが多く、不良な姿勢、運動不足、過労、寒冷、精神的なストレス、自律神経の乱れなどが重なり、肩周辺の筋肉の緊張と血流不足によって起こると考えられています
肩こりの治療法
3ヶ月以上持続する慢性の肩こりは、中枢神経系の機能亢進や心理社会的因子の影響などによる影響など痛みが複雑化していると言われています。
そのため、徒手療法や運動療法、物理療法、生活指導、薬物療法などを組み合わせながら実施することが効果的です。
□リハビリテーション
当院では、まず症状の即時的な緩和を目的に、症状を引き起こしている部位を徒手療法でほぐしていきます。
同時に、頚や肩に負担が集中してしまう原因を、姿勢や歩行動作などから分析し、一人ひとりの動きのクセを明らかにします。
人によっては、肩こりの症状を改善するために足や体幹から身体の使い方を修正していくこともあります。また、自律神経系の関与が大きい場合には、呼吸や咀嚼運動などに着目してアプローチすることもあります。
対症療法的なマッサージで終わるのではなく、肩こりを引き起こしている原因に対してアプローチすることで根本改善を目指します。
□生活指導
デスクワーク時の作業環境(椅子の高さやデスクとの距離)や、自動車運転時の場合にはシートの高さやハンドルまでの距離などを調整するだけでも症状が軽減される場合もあります。
また、視力が低下していることで不良姿勢が生じてしまうケースもあります。作業時に見えづらさや目の疲労感を感じているようでしたら、一度眼科などで視力など目の状態をチェックしてもらうのも良いかもしれません。
□薬物療法
整形外科などでは、肩こりに対して痛み止めや筋緊張緩和を目的とした内服、外用、注射療法などが行われる場合があります。
簡単!肩こり体操①首ストレッチ
※必ずしも全員に効果を保証するものではありません。痛みのないようにお試しください。
簡単!肩こり体操②首ストレッチ
※必ずしも全員に効果を保証するものではありません。痛みのないようにお試しください。

執筆者 小山 晴樹
こやま整骨院・整体院 院長 (長野市南長池761-5)
柔道整復師免許を取得後、長野県長野市内のスポーツ整形外科にて診療補助・リハビリテーション業務に従事。オリンピック選手やプロ野球・プロサッカー選手などのリハビリテーションにも携わる。また、施設管理主任・部長として、施設運営のみならず講演会や研修会を企画運営した。
現在は、長野市南長池にて「こやま整骨院・整体院」の院長として臨床に携わる。